[活動記録]
[企画名:トロールの森2021参加作品/このめ:忘れられた人たちとの遊び]
『俳優』
昨日見た人が明日そこには居ないこと
明日公園に来る人が1週間後に公園に来る人の為に物を作ること
今回はそれらの行為を「人とのつながり」と呼びます
そして、それはあなたが忘れたあの人達ともつながる行為になります。
「はじめに」
以前からお世話になっていました[このめ]のまつなみ はるなさんからお話を伺い参加した芸術作品になります。
私が参加した回は以下にまとめました。
・11月3日(水・祝):14時30〜15時30分「集める」(パフォーマンス)
・11月20日(土) :13時00〜13時30分 「みんなで行進」
15時30〜16時00分「みんなで行進」
・11月21日(日) :13時00〜13時30分 「みんなで行進」
15時30〜16時00分「みんなで行進」
・11月23日(火) :14時00分〜15時00分「戻す」
「今回参加してみて」
元々はるなさんの作品は少し奇抜で「タイツ隊*はるなさんの作品」の様に(いい意味で)うるさいイメージが特徴でした。しかし、今回参加しましたトロールの森でははるなさんの表現したい「いる」というもは表現するを前のめりにするのではなく、自然に沸き起こったものに対してどう向き合えばいいのか考え、自分と自然との役割について向き合えた作品でした。
[集める]では、1時間指示書に従い、感じたまま、見たままに真似たり身を任せたりを繰り返して行動を行いました。自分がこの森(トロールの森)に対して何を見つめるのかを考え、こんにちわだったり見えないエネルギーを集めたりいわゆる万物が無から形の形成をする過程を表現したものがそこに存在し自分について俯瞰したものが見えたのを覚えています。
[みんなで行進]
先程の[集める]で行った自然との対話とは違い、この[みんなで行進]は人との対話を重きに置いて行われた作品だと思います。交流するために、ワークショップで子どもたちが作成したお面を次の人に渡して過去との交流を図ったり、ぼぼちゃんというマスコットキャラや我々企画側が子どもたちやお子さんと直に触れ合い公園をただ1周しながら「こんにちわ」と言ったり「手を振っる」行為をする2日間の行進。はじめは緊張してしゃべれなかった子どもも少しずつ歩くという時間の中で心を開くということに人は知らない事→知るに繋がれば打ち解けられると気づきました。
[戻す]
最後に、1ヶ月の締めくくりとして[戻す]という演目を行いこの1ヶ月に渡るこのめの作品は終わりを迎えます。
[集める]とは違い、この作品の肝になるのは、全てが終わりへ向かうということ[集める]と同じ自然を受け入れた静かな行動をずっとしているのですが、少しうるさくまだ残りたいと言わんばかりの行動が指示書の随所にありました。手を上げる行為をたくさんしたり、同じ行動を反復したり「さようなら」って言ったり…寂しさの残る終わり方でしたが、何度も反復することで場所に思いを馳せたり、何かを残そうとしたりしてそこに自分の証明を残そうとする姿を感じました。もう終わって2週間を迎えますが、ふとあそこにまだいるんじゃないか、そう思わずにはいられません。
「最後に」
今回の企画を通した上での感想として、人の表現方法は劇場にとどまらないということ。
お客さんが時間を割いてきてくれるという考えに縛られていたので、なんとも言えなかったのですが作品を見る人もこのトロールの森の場合、そこにいるので勝手に何かを感じては「自由」にさっていく。この行動がとても面白く、芝居はどこでもできるんだと再認識できました。今もふと思い出し、この森で何かがいるんだなって思うとワックワクが止まりません。
演劇企画代表/永瀬 巧真